十五番・凶
(漢詩)
年乖数亦弧 久病未能蘇 岸危舟未発 龍臥失明珠
(訳)
年乖(そむ)きて、数も亦弧(またこ) 久しく病みて未だ蘇える能(あた)わず 岸危(けわ)しくて舟未だ発せず 龍臥(ふ)して明珠を失う。
(大意)
年まわりも悪く、運命も孤独である/しかも長い間病んで、まだ回復していない。/それでは心機一転、舟でどこかへ出かけてやり直そうと思ったものの、船着き場が危険で舟が出ない。/ちょうど龍が時を得ずに動きが取れず、大切な宝の珠も奪われてしまったようなものだ。
(みくじの解)
宝を載せた舟が転覆してしまったような、難儀困窮の形。しばらく何もせず、じっと身を謹んでいるしかない。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」