二十三番・吉
(漢詩)
紅雲随歩起 一箭中青霄 鹿行千里遠 争知去路遙
(訳)
紅雲、歩に随って起こり 一箭(いっせん)、青霄(せいしょう)に中(あた)る 鹿は千里の遠きに行き 争(いかで)か知らん、去路(きょろ)遙かなるを
(大意)
紅い吉祥の雲が、歩くにしたがって足もとから湧き起こり、/高々と放った矢が、青空に命中した。/その勢いに乗って、利禄(利益)の鹿(ろく)に目がくらんで思わず、千里も遠いところまで来てしまったが、/鹿は手に入らず、ハッと気づいてみると遙かとおくまで来すぎて、帰りの路が分からなくなってしまった。
(みくじの解)
勝ちに乗って、欲をかき過ぎるな。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」