三十番・凶
(漢詩)
仙鶴立高枝 防他暗箭虧 井畔剛刀利 戸内更防危
(訳)
仙鶴、高枝に立つ 他の暗箭(あんせん)の虧(か)くを防げ 井畔の剛刀利(するど)く 戸内更に危きを防げ
(大意)
気高く美しい鶴が樹上高く止まって、他人の眼によくつく、/
鶴の気高さ、美しさを妬む物が、人知れず射かけてくる矢に傷つけられぬよう、注意せよ。/樹の上ばかりでなく、陥井(おとしあな)の畔(ほとり)で鋭い刃物を持って待ち構えているような者もいる。/
そして更に、家庭内の危険にも重々注意して、それらを未然に防げ。
(みくじの解)
宋版天竺霊籤は、このみくじを小人から身を守る卦ととらえている。出る杭の打たれぬよう注意せよ。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」