四十九番・吉
(漢詩)
正好中秋月 贍蜍皎潔間 暗雲知何処 故故両相攀
(訳)
正に好し、中秋の月/贍蜍(せんじょ)、皎潔(こうけつ)の間/暗雲何れの処なるかを知らんや/故々両(ふたつ)相攀(よ)ず
(大意)
中秋の名月が、円々と輝いている。/皎々と照るその月には贍蜍(ひき蛙)が棲んでいる(中国古代の神話では、月中に兎と贍蜍が棲むといわれる)。/夜空は澄み渡り、暗雲などはどこにもない。/月の中では故(ふる)い友人同士の兎と贍蜍が仲良く桂花(もくせい)の木に攀(よ)じ登って遊んでいる。
(みくじの解)
万事十分の形。すべて控え目にすべし。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」