六十六番・凶
(漢詩)
水滞少波濤 飛鴻落羽毛 重憂心緒乱 閑事惹風騒
(訳)
水滞(とどこお)りて波濤(波濤)少なく/飛鴻、羽毛を落す/憂いを重ねて心緒(しんちょ)乱れ/閑事(かんじ)、風騒(ふうそう)を惹く
(大意)
水がよどんで、波も立たず、/飛んでいる鴻雁も羽根を落して、飛び方も弱々しい。/こんな不運が続き、心が千々に乱れるなら、/折々には詩文に胸中の思いを託して、時節の好転を待つがよい。
(みくじの解)
運が開けず、思案に迷う形。詩歌にでも鬱憤(うっぷん)を託して、時の来るのを待て。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」