七十五番・凶
(漢詩)
孤舟欲過岸 浪急渡人空 女人立流水 望月意情濃
(訳)
孤舟岸を過ぎんと欲するも/浪急にして渡人空(むな)し/女人流水に立ち/月を望んで意情(いじょう)濃(こまや)かなり
(大意)
小舟で向こう岸へ渡ろうとするけれど、/浪は荒く急で、誰一人渡ものはいない。/女人が川野ほとりに立って、/月に対して(川を渡れぬ怨みごとを)綿々(めんめん)と訴えている。
(みくじの解)
何ごとをなすにも邪魔が入り、思うようにならぬ。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」