八十八番・凶
(漢詩)
作事不和同 臨危更生凶 佳人生苦恨 閑慮両三重
(訳)
事を作(な)すに和同せず/危きに臨んで、更に凶を主(つかさど)る/佳人苦恨を生じ/閑慮、両三重
何ごとをなすにも、家族の心が一致せず、/危急の場合に臨んで、さらに難しいことが起こってきた。/一家の主婦たる妻にも、悩みや恨みが生じ、/今や鬱屈した思いが、一家を二重、三重に取り囲んでいる。
万事に苦悩多き兆。宋晩天竺霊籤は挿絵に割れた琴口から火焔を吐く鬼、顔を顰(しか)めた女人を描き、「女人不和」の兆と解している。