九十三番・吉
(漢詩)
有魚臨早地 踊躍入波濤 隔中須有望 先且慮塵労
(訳)
魚有り、早地(かんち)に臨み/踊躍(ゆうやく)して波濤に入る/中(ちゅう)を隔てて須(すべから)く望み有るべし/先ず且(しばら)く塵労を慮(はか)れ
(大意)
『荘子』の轍鮒(てっぷ)のたとえ話ではないが、魚が乾いた地上に落ちたけれど、/幸運なことに、そばにあった川の水に飛び込んで、事なきを得た。/少し間を置けば、望みごとはかなうであろうから、/まずもうしばらくは、俗世の苦労を味わうがよかろう。
(みくじの解)
将来望みごとはかなうが、しばらくは苦労が続く兆。
「中村公一 『一番大吉!おみくじのフォークロア』大修館書店より」